事例紹介 商品開発の仕事は時代の先を走らなければいけない でもそこに落とし穴が待っている

事例紹介 商品開発の仕事は時代の先を走らなければいけない でもそこに落とし穴が待っている

今日は「商品開発の仕事は時代の先を走らなければいけない でもそこに落とし穴が待っている」という記事です

ボクは、メーカーに勤務して、商品の開発設計・商品企画・知的財産を担当してきました

今日は商品企画の記事を書きます

Advertisement

2000年ごろのデジカメ

2000年前後は、デジカメ創成期です。

フィルムカメラからデジカメに本格的に移行し始めた時期です

当時のデジカメは撮像素子の画素数も小さく、まだまだ発展途上のカメラでした

そんな時期に発売されたデジカメはこんな感じのカメラでした

 

時代の先を走ったオリンパスのミューミニデジタルというコンパクトカメ

これはオリンパスが2004年に発売したミューミニデジタルというコンパクトカメラです

かわいいカメラですよね

おしゃれですよね

オリンパスオリンパス

オリンパスオリンパス

ところでこのオリンパスのミューミニデジタルについて、当時、テクニカルライターが書いた記事がありましたので引用します

「このカメラは売れる!!」という記事です

ーーこれは売れるかも! 斬新なフォルムに手堅い機能

『オリンパスμ-mini DIGITAL(ミューミニデジタル)は、最近のコンパクトデジカメとしては、

決して“スリム”でも“大画面”でもないし、ズームも光学2倍、画素数も4メガピクセルと、最新鋭モデルよりも1ランク落ちるスペックだ。

しかし、μ-mini DIGITALを初めて見たとき、「これは売れる!」とボクは直感した

“しずく”をイメージしたというこれまでにない斬新なフォルム、これまでとは違った価値観を創造できそうな予感がひしひしと感じられる』

以上のようにライターは「これは売れる」と言っていますが

「決して“スリム”でも“大画面”でもないし、ズームも光学2倍、画素数も4メガピクセルと、最新鋭モデルよりも1ランク落ちるスペックだ」
と言ってることをちょっと覚えておいてください

その他一般の人の感想も、「カッコイイ」「おしゃれ」「かわいい」「絶対買う」でした

 

しかし、オリンパスによるとこのカメラは思ったほど売れなかったそうです

このカメラが売れなかった理由

このカメラはなぜ売れなかったのでしょうか、その理由を書きます

プロダクトコーン理論

プロダクトマネージメント理論に「プロダクトコーン理論」というものがあります

一言でいうと商品を売りたいならば市場成長に従って 規格→ベネフィット→エッセンスの順番で訴求するべし というものです

規格とは商品スペックのことで、

ベネフィットとはその商品を使って生活者が何をトクするかということで、

エッセンスは商品イメージのことです かっこいいとかおしゃれとかそういうことです

 

これをカメラ市場に当てはめてみると、2004年当時はまだカメラの機能性能の発展期でした

プロダクトコーン理論でいうところのまだ”規格”の段階です

カメラの画素数はいくつか、背面液晶の大きさは、電池寿命はなど商品スペックが重要でした

その時代に、オリンパスミューミニデジタルという、いきなりプロダクトコーンでいうところの、エッセンス勝負の商品を投入してしまったのです

「大画面”でもないし、ズームも光学2倍、画素数も4メガピクセルと、最新鋭モデルよりも1ランク落ちるスペック」という、プロダクトコーンでいうところの規格スペックでの勝負ではなく

規格ベネフィットの段階をすっ飛ばしてエッセンスまで行ってしまいました

そう「カッコイイ」「かわいい」「おしゃれ」で売ろうとしたのです

時代はプロダクトコーン理論の、「規格」の段階なのに、「エッセンス」に訴求したカメラを投入してしまったのです

その結果は思うほど売れませんでした

キャズム理論

オリンパスミューミニデジタルはキャズム理論でいうところのイノベーターとアーリーアダプターには売れました

 

具体的には、芸能人やモデルには売れました

モデルは「こんなカッコイイカメラを持ってるわたしはおしゃれでしょ」という感覚です

でもイノベーターとアーリーアダプターが買っただけでアーリーマジョリティは触手を動かしませんでした

キャズムを超えられませんでした

商品開発の落とし穴

商品開発は、時代に遅れてはいけない、時代の先を予測して走らないといけない。

それはよくいわれることです。

そのとおりです

でも先に行きすぎてもいけない。

ほんとうに商品開発は難しいです

 

以上「事例紹介 商品開発の仕事は時代の先を走らなければいけない でもそこに落とし穴が待っている」でした。ありがとうございました。

【関連記事】ルンバ活用術 会社編 自分のやりたいことに集中する

Advertisement

商品開発カテゴリの最新記事